Z_a_m_b_o_a__mail_magazine______________________________________朱欒
 
 
 
8月に入り、夏の暑さも厳しくなってきておりますが、
皆様お元気にお過ごしでしょうか?

今月は34作品の投稿を頂きました。
投稿していただいた皆様、本当にありがとうございます!
今回は投稿頂いた中から2作品をセコンドにて掲載しておりますので、
是非そちらもご覧くださいね。
 
 
 
 
 
 
個性の確立、そして挑戦__河野龍彦___________________________________
 
 
1985年だったか、福岡市立美術館で、読売新聞社主催のピカソ展が
開催された。開催の中日あたりに、「週間現代」の最終面でアート紹介の
解説をしている、瀬木慎一氏と岡本太郎氏とその夜の事が忘れられない。
まだ、岡本氏はテレビに活発に出演されていない頃である。
 
「芸術は、自分より優れている者より飛び越えなけれればならない。
目標ではない。挑戦なんだ。」とワインを飲みながら、話をしてくれた
言葉を、私は一生涯忘れない。
 
明治以降から文語体の文章から口語体へと変遷していく。
当然、文語体の文章が重みがあり、説得力もある。歴史の無い、
文化の無い、口語体での表現。
絵画の世界もまたそうであるのであるが、小説家、詩人、画家達は
海外へと飛び出して行くのであった。岡本太郎氏も、その一人であった。
岡本氏が、私に語った、「優れている者」とは、自分自身なんだと、
今になって、そう思う。
 
前衛を貫いてきた岡本氏と会えた事は青臭い学生にとって幸運であった。
私が、レビュー担当しているのは、あなた達の、自身の個性のスタイルの
確立的アドバイスのきっかけになればと願っている。
その後は、私も含め、同じ土俵の上である。
学生の頃、美学生に、「醜も美の中のひとつだ。」と言った記憶がある。
「詩とはこういうものである。」と言う人の顔を見てみたい。
言葉は国境が無い。勿論、書き方も表現も自由である。「爆発」なのだ。
 
 
 
 
 
今月号の本誌_______________________________________________________
 
 
 
■樋口えみこ特集
 
読み手の勉強が足りない。
これほど自己弁護に都合のいい言葉もないと思う。
勉強が足りないのは、読者じゃなくて詩人だ。
勘違いしちゃいけない。
 
もう一度僕は聞きたい。
あなたの詩が読者の心をつかむことができないのは、
それは読者が愚かだからなのか。
詩の読み方がわからないから読めないのだという言葉も
僕は聞いたことがある。
 
 
(木村ユウのリードより抜粋です)→続きはサイトで!
http://www.web-corrado.com/zamboa/
 
 
 
 
 
ドルチェ__vol.13___________________________________________________
 
 
 
■総評 河野龍彦
 
「文章が上手いね。」と聞くことがありますが、「詩が上手いね。」と
聞くことが無い。
「詩を書かれるのですか。」と、特別視される事も間々ある。
何故私達は「詩」を書くのか。
 
今回も推敲して再投稿してくれた作者が数名いてくれて、自身嬉しく
感じるのだが、何故「詩」というものに、中毒のように
書かねばならないのか。その問題は次回のエッセイの課題とします。
 
「文章が上手いね。」という言葉に呪縛をかけられたように
読み手に伝える事は、作品の構築、性質によっては必要無いのでは
ないかと私は考える。表現の世界であるから、正しい文章という呪縛から
解放しなければ、表現の世界が広がらないと思う。
 
今回は、セコンドに掲載されるべき作品が多かった。
なかでも、きちっと自身の手で言葉を創作された光った
作品の連があった。
 
 
「雨のように」    蒼夜
 
八連目
 
雨が降っている

脳波は脈打っている
 
自身の手で苦しみながら創作された言葉は読み手にとって、
いつまでも心に残る。
 
 
【優秀作品】
 
「いたいよ」       シモジマトーチカ
「月の村」         仲程
「雨とすみれと」   鏡子
「あばら家」       いとう
「バード」         umineko
「喪服の無い忌日」 霧ノ幕囚
「刷り込み」       容子
 
 
 
 
*作品名/作者名一覧
 
「見上げた時の雲の形」          たるみ
「いたいよ」               シモジマトーチカ
「白い風に乗って」            松尾多聞   
「そんな…」               拓実 薫
「月の村」                仲程
「月」                  凛
「玄関」                 嘉村奈緒
「風」                  百目フラン
「食べる夢」               柳川杏美
「あぶらむし」              てん
「雨のように」              蒼夜
「つながりたい」             春野かおり
「繭」                  祗園祥子
「生きること」              しゃお
「空」                  和紗
「あしたもきらきら」           辻岡雅彰
「雨とすみれと」             鏡子
「墜落の子」               野山あるき
「夏のまどろみ」             俊
「本当の・・・」             凛菜
「世界的価値観」             のうむ
「あばら家」               いとう
「転げる八月」              石橋愛
「そぼくなだんしょう」          大椛輝志
「僕は」                 むね
「古いこと」               syuu
「僕が泣かないように」          床多明人
「バード」                umineko
「喪服の無い忌日」            霧ノ幕囚
「いとしい人よ。」            ひろっち
「風鈴」                 鈴木倫子
「刷り込み」               容子
 
 
 
 
 
 *作品
 
 
 
「バード」    umineko
 
 
 
バード
ボクを放て
ボクを解き放て
 
誰かが泣いている
その涙のせいで
ボクの足がすくむとしたら
その涙は無駄になる
 
バード
遠い約束を
明日の電話を信じるな
 
幸せは
誰かを踏みにじることだ
倒れたガゼルの脇腹に
ひとりで顔をうずめることだ
 
バード
貴方を生贄に
無限にしなる両腕の
力強さに
 
我々は
鳥ではないのだ
だから飛べない
 
だがこうも言えるだろう
 
― ひろげた脚は翼のようだ ―
 
(このように作品を掲載、URLをお持ちの方は作品の最後に紹介します)
 
 
 
 
 
 
詩・モード Zamboa
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Zamboa mail magazine vol.13 2002/08/01.Thu.発行
 
発行 コラード@コム
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Producer 木村ユウ
河野龍彦 ni-na フクイユースケ ユユ
Mail magazine editer chief 深雪
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